マンションが売れない理由
ここ5年ほど、都心部を中心にかなり急激な不動産バブルが起こりました。
特に集合住宅などの大型物件を投資目的で購入する人が多く見られており、銀行も個人向けにかなりの金額を貸出しています。
しかし甘い話に乗ってみたものの、実際に建築が完了してみたら自分が思っていたようにマンションが売れずに不良債権化しているという例も少なくありません。
投資目的だけでなく、個人として購入していたマンションを住み替えのために売却に出したが全く買い手がつかずに困っている、という話もよく聞きます。
では不動産バブルはもう終わってしまったのか?というとそういうわけではなく、一時期のような急激な上昇は落ち着いたものの、それでも人気のエリアでは地価が依然として上昇傾向が見られるのです。
「売れないマンション」にはいくつか共通する特徴があります。
中でも最も大きいのが「価格」と「管理費」、それと「営業不足」です。
特に「価格」については非常に難しく、一度売出価格を決めてしまったために、いつまで経っても買い手がつかないということがよくあります。
中古マンションは売却に出したとき、約4割が販売後1ヶ月以内に買い手がつくと言われています。
しかしその間に成約がなかったマンションは売却までの期間が長期化することが多く、物件によっては3年近く全く問い合わせがないというようなこともあるのです。
建物や部屋というのは、使わずにいるとどんどん老朽化していくという特徴がありますので、そうして待っているうちにどんどん資産価値が目減りしていくことになります。
対策、まとめ
どうしても買い手がつかないという時には、一度思い切って売出し価格を見直すことが勧められます。
不動産鑑定士などに依頼して評価額をきちんと出してもらい、不動産会社から周辺の同様の部屋がいくらくらいで取引されているかを調べて、価格を見直しましょう。
売れないマンションの多くは、駅前など有利な土地でもないのに周辺よりも高い金額がついていることがよくあります。
当初の価格を安く下げると赤字になってしまうということもありますが、どのみちその価格で売り出していても誰も買わないのであれば、速いうちに損切をするということも重要になってくるのです。
また、よい物件であっても情報が表に出なければ誰も買い手がつきません。
もし急ぎ売却をしてもらいたいのであれば、不動産会社に広告費などをつけてもらい、より多くの人の目にふれるようにしてもらうというのも一つの方法になります。
値下げをするときも、ただ下げるだけでは訴求効果に乏しいので、値下げをすることになったということを大きくアピールしてもらうなど、うまく広告に利用していく工夫が大切です。